不意にあるメロディが耳に入ってきた瞬間に、
昔を思い出されることってありますよね。
また、匂いも同じように嗅覚から過去の記憶が一瞬で蘇ったり・・・
それと同じような感覚だったんです!
近所に新しいスーパーができました。
よくある大手チェーン店ですが、私の家からは
一番近いスーパーになりますので、
これからよく使うようになるなあ・・・と、
下見がてら買い物に行きました。
広い店内をぐるっと回ってレジの近くで
「名店菓子コーナー」という一角があり
そこで目が釘付けに・・・・!!
白と濃紺のクッキー缶
一つだけ見本で飾られていて、
他は、すべて包装紙に包まれて置かれています。
泉屋のクッキーです。
その見本の缶を思わず両手で撫で、胸が熱くなりました!
あどけない私と若い母。
当時、住んでいた家の雰囲気、空気までもが蘇る・・・。
前にブログに書きましたが、私は幼少期からアトピーで
皮膚が弱く母に連れられ都内の大学病院に通っていました。
成長とともにすっかり治りましたが、
寝る前は、10本の指先に病院から処方された2種類の薬をぬり、
包帯を巻いてもらうのが日課でした。
その軟膏や包帯が入った薬箱がこの缶だったのです。
この缶をあけたときの独特な薬の匂い、
一本づつ包帯を巻く、母の手の感触まで蘇る・・・。
母は、4年前他界しました。
当時、私は小さくてなんとも思ってなかったけど、
きっと母は不憫に思っていたに違いない。
今になってそう思う。
気丈でいて優しかった母。感謝しかない。
そしてクッキーを買うというより
「愛おしい宝箱を見つけた!」
そんな気持ちで、クッキー缶を購入しました。
新しいスーパーの下見だったのに、
胸がいっぱいになって帰ってきました。
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